『実践ISO14001 プラス環境側面』大成出版社

前のページに戻る




好評発売中!

この本の御案内
目次
執筆者リスト
お問合せ先


この本の御案内(本文より)

こんにちは!ようこそこの本を手にとって頂きました。ありがとうとございます。この本を読んで頂ける方には、きっと次のような確信をもってもらえると思います。「どんな会社でも組織でも、必ず今求められている環境に配慮した経営ができる。物が循環する社会のサイクルの一員として、さらには持続可能な社会の中の一員としての自覚をもった経営や運営ができる。」そして、この本を読んで頂いた方はきっとそれを実践に移して下さることになるのではないかと思います。事実は人を動かすといわれています。この本は、環境に配慮した経営に関与した者の体験に軸足をおいて書かれています。この本の事例にでてくる関東法律事務所は、環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001の認証を、2001年2月7日に取得しました。法律事務所としては世界初で、ギネスものだということです。この本の執筆者は、その時のコンサルタント14名と関東法律事務所の10名(弁護士6名、事務局4名)で構成されています。この体験を通じて、私たちは改めて環境に配慮した経営の地球的な喫緊の必要性、環境問題の「評論から実践へ」の軌跡、その中から自然にはぐくまれてきた「プラス環境側面」の活動への取組み、その取組みの他業種への提案、そしてこれからの展望として物の循環する社会のサイクル一員としての経営(循環経営)、さらには持続可能な社会の中の一員としての経営(持続可能経営)などについて、共に議論して練り上げたものを共同で執筆しています。

ここで、この本の概要について、目次の中の5つの大項目を順次ご案内していきたいと思います。

「1. 環境経営を目指して」 においては、自然環境に配慮した経営のことを包括的に環境経営と呼び、今なぜ環境経営が求められているかを、内外の動きから説明します。

この項の前提問題として、私たちは環境問題について次の基本的な問いかけが行われていることに、注意をしておくことが必要であると感じました。それは、まず、人は自然界の中にある約100種の元素をもととして、自然の中で育まれました。次に、人は群れをなして生活し社会をつくってきました。この社会の中で人は製造物をつくり出し、便利な世の中に発展しました。その時、人は同時に自然の中に分け入り資源を奪取しました。これにより地球は荒れ、化学物質等により汚染され、自然は人工的に変革されました。今、人の手によって変革されて自然から、また、ヒトが生み出されているのです。私たちは、これから変革された自然から生み出されるヒトについて、変革されない前の自然から育まれた人と、「同じヒト」(恒常性)を望むのですか、望まないのですか。生物は環境に適合したもののみが生き残るのですから、生き残るためにはヒトでなく「ヒトでなし」になってもよいのですか。これこそが、今私たちに問いかけられている環境問題の基本的な問いかけです。人が自らつくり上げた進化論における適者生存の理、それが今まさに人に向って問いかけられているのです。ともあれこの本では、私たちは「ヒトでなし」でなくいつまでも「人」でありたいという前提に立って記述しました。

「2. 環境経営事例」 においては、まず、関東法律事務所がISO14001の構築に取組んだ契機は何か、環境問題について「評論から実践」に移行する際に第三者の恫喝(?)があったということを体験的に述べます。ついで、関東法律事務所の弁護士、事務局がISO14001構築にどう取組んでいったか、そこにはどんな期待があったか、自然環境との関わり合いに何を求めたか、そしてそのメンバーはどう変わっていったか、さらに今は改めて何を目指そうとしているかを述べます。

「3. プラス環境側面の提案」 においては、関東法律事務所の弁護活動のドメインで、練り上げられてた「プラス環境側面」における活動について、9業種を分析し、各々において考えられる「プラス環境側面」の活動を提案しました。これまでは、省エネルギー、省資源を中心とする環境負荷の低減のための基本的な取組みでした。この本が刺激となり、空気、水、土壌などの浄化に役立つ環境改善(プラス環境側面の活動)に取組んで頂ければ望外の幸せです。

「4. これからの経営と環境」 においては、これからの環境経営の基本方策、国などの支援施策を述べます。そして、前記1.1.4環境経営での4つのステップの中のステップ4企業活動を循環社会構造の一部にしていく段階を再吟味し、物の循環のサイクルに自社を位置づける経営と、持続可能な社会システムの中に自社を位置づける経営とに分けて、今後の環境経営の方向性を見定めました。ここでは結局、環境経営の発展段階を5つのステップに分けて語ります。そして、第1、第2、第3ステップまでを自社の活動を環境に最適となるようにする段階としています。この3ステップまでは、環境側面が自社の活動に直接的なものか、間接的なものかの視点から分類することができます。それが第4ステップになりますと、物の循環のサイクルを構成しているメンバーの各会社の環境側面は、相互に各会社の直接的な環境側面となります。第5ステップになりますと、持続可能社会を構成している会社は、その社会のメンバー全員の環境側面が、相互にすべて各社の直接的な環境側面と捉えられることになります。地球規模で持続可能な社会を語るときは、その各構成員のもつ環境側面のすべてが、相互に書く構成員の直接的な環境側面となってしまします。このように、この項では、環境経営の発展段階に応じて、環境に配慮した会社や組織の活動の方針、目的、目標が変わっていくことを確認したいと思います。

以上のような私たちのささやかな体験とそれを踏まえてのご提案が、皆様の環境に配慮した経営の実践やその契機となることに、役立っていけばとても幸せです。この本を手にして頂いてありがとうございました。これをご縁に、いっしょになって環境と経営・運営について考えていけたらと、ワクワクしながら期待しています。

平成14年2月1日


目次

この本のご案内

1 環境経営を目指して
 1.1 環境経営とは
  1.1.1 環境経営の提唱
  1.1.2 環境経営の背景
  1.1.3 環境経営の評価
  1.1.4 環境経営の取り組み
 1.2 環境経営の潮流
  1.2.1 地球誕生から警鐘へ
  1.2.2 成長の限界からの概歴
  1.2.3 出発点は「成長の限界(1972年)」
  1.2.4 「成長の限界」後の世界の潮流
  1.2.5 日本の潮流
 1.3 国際条約と環境法の動向
  1.3.1 公害法と環境法
  1.3.2 国際条約と国内法の関係
  1.3.3 新たな環境法
 1.4 いまできる環境経営
  1.4.1 企業に求められる取り組みの紹介
2 環境経営事例
 2.1 取り組み計画の立案
  2.1.1 何のためにEMSを構築し運用するのか
  2.1.2 なぜISO14001の認証取得を考えたか
  2.1.3 ISO9001に準拠した業務改善を行う
  2.1.4 基本理念と環境方針とのすりあわせ
  2.1.5 システムの推進体制は大切だ
  2.1.6 EMS構築に当たって期待したこと
 2.2 ISO14001によるEMS構築
  2.2.1 関東法律事務所のEMSの特徴
  2.2.2 EMS構築から実施までの経緯
  2.2.3 どうせやるなら楽しく、楽になる仕組みを
  2.2.4 弁護士ならではの仕組み
 2.3 プラス環境側面の考え方と環境経営評価法
  2.3.1 プラス環境側面の考え方
  2.3.2 環境側面の抽出方法
  2.3.3 環境影響評価基準の作成手順
  2.3.4 理論的に適切な評価基準・評価法は
  2.3.5 市民ドメインとプラス環境側面
 2.4 成果と課題
  2.4.1 内部監査指摘事項とその対応
  2.4.2 審査指摘事項とその対応
  2.4.3 EMSの目的・目標への成果
  2.4.4 ISO14001で何が変わったのか
  2.4.5 何が課題で今後何をするべきか
3 プラス環境側面の提案
 3.1 プラス環境側面の考え方
  3.1.1 プラス環境側面が注目される理由
  3.1.2 プラス環境側面の抽出方法
 3.2 業種別事例
  3.2.1 建設業
  3.2.2 家庭電器機器業界
  3.2.3 自動車業界
  3.2.4 農業
  3.2.5 ビール業界
  3.2.6 小売業界(コンビニエンスストア)
  3.2.7 金融業界
  3.2.8 地方地自体
  3.2.9 化学工業界
4 これからの企業経営
 4.1 企業経営の基本的展望
  4.1.1 企業はどうすれば生き残れるか
  4.1.2 製造業における基本的経営課題
  4.1.3 環境経営度の評価
 4.2 環境経営を支援する諸施策
  4.2.1 事業者の責務
  4.2.2 施策による支援
  4.2.3 事例
 4.3 持続可能経営に向けて
  4.3.1 経営成熟度モデル
  4.3.2 成熟度向上への経営課題
  4.3.3 持続可能経営に向けて
5 資料
 5.1 関東法律事務所の「キックオフ宣言」
 5.2 関東法律事務所の「稼動宣言」 
 5.3 関東法律事務所の「環境方針」
 5.4 環境マネジメントマニュアル(抜粋)
 5.5 環境関係法律名
 5.6 助成・支援連絡先


執筆者リスト

代表:松浦徹也(中小企業診断士・技術士・環境計量士)

環境マネジメント研究会
 岩田茂樹(中小企業診断士)
 木堅次(中小企業診断士・高木経営技術研究所 代表)
 水本江理子(中小企業診断士)
 瀧山森雄(中小企業診断士・技術士)
 北嶋義和(中小企業診断士)
 細谷和丈(中小企業診断士)
 中西 寛(中小企業診断士)
 水野智子(中小企業診断士)

関東法律事務所
 弁護士 
  中園繁克(弁護士・中小企業診断士)
  小林美智子(弁護士)
  中山 徹(弁護士・弁理士)
  平沢郁子(弁護士)
  大久保康裕(弁護士)
  柿沼太一(弁護士)
 事務局
  小山田由紀
  手塚紀代子
  安成佳子
  赤城美沙



お問合せ先

株式会社 大成出版社 TEL 03-3221-4131
環境マネジメント研究会 rmcemken@whi.m-net.ne.jp